「ブラック・クラズマン(2018)」
2021-01-09


禺画像]
1月6日、アメリカ連邦議会議事堂前の広場に暴徒となったトランプ支持者によって首吊台が立てられていた。横木の真ん中から輪にしてぶら下げられたロープ。体裁だけでも民主主義を保っていたアメリカで、これほど不気味な光景を見るとは思わなかった。
誰が誰を、法の裁きなしにそれに吊るすことができると考えるのだろう。この場合は文字通りかどうかは別にして、ペンス副大統領を吊しに来ていたのだけど。

年末からネットレンタルしたDVDの中のひとつ、スパイク・リー監督作品「ブラック・クラズマン」を前日の5日に観た。原作は実話に拠ったものでとても面白かった。スパイク・リーらしくとても軽妙。
コロラド州のある都市でアフリカ系アメリカ人として初めて市警察巡査になった男の書いた本が原作になっている。
引用的に使われる映像が数多く登場するが、中でも印象的なのはこの時91歳のハリー・ベラフォンテが演じるジェームズ・ターナーが小さな集会で長老の如く語る場面だ。
"ジェシー・ワシントン"リンチ事件([URL]について、酷い写真を見せながら、そこで行われたリンチの顛末を語る。焼かれた身体を首吊りにされた黒人青年の写真だ。
犯罪容疑如何でなく黒人を徹底的に差別する白人至上主義者たちが行う行為がどれだけ非人間的なものか。
今こそ誰でもが何が行われてきたかを積極的に知るべきだと思う。

2021年の今、米国議会議事堂広場に突如現れた首吊りの木と重ねあわせて考える。

追記:ハリー・ベラフォンテが演じるジェームス・ターナーは重要な存在だ。この映画の中でジェームズ・ターナーの演説がフルで入っているとあるブログで書かれていた。また追記するかも。
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