「ビールストリートの恋人たち」
2019-03-25


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「ムーンライト」と同じバリー・ジェンキンズ監督が作った。「ムーンライト」は物凄く素敵なラブストーリーだった。でも恋人たちとはいってもこれはちょっと違うぞと警戒する。原作がジェイムズ・ボールドウィンだから。今から45年ほど前に書かれたこの作品ばかりかボールドウィンを私は全く読んでいない。スルーしていたのは多分アメリカの歴史の中の黒人を捉えがたい複雑な要素だと考え自分には重荷と感じていたからだと思う。
映画を観る限り45年前より差別はややあからさまじゃなくなったというくらいだが、絶望的な差別が描かれているから悲しいだけという訳もなく。差別を呑み込むしかないにしても愛に満ちた美しい言葉が溢れている。直情的にしろ哲学的にしろ心に響く。
そりゃ響くよ。とてもいい映画だもの。「ムーンライト」は小さな宝石のような映画でそっと隠し持っていたいと思っているがこの作品もそう。
ps/同じ人間だが扱いが別という境遇にいる人のラブストーリーだ。恋は理不尽な事に対する怒りと共生できるか。
[本]
[映画]

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